2008年02月
寒ブリを求めて、再会系北陸  (2008.02.18)

金曜の夜11時、上野駅13番線ホーム。先週急に国内旅行に行きたくなって買ったチケットを手に持って、コンビニでエビス麦酒500mlを1本買い、僕は寝台車に乗った。

大宮くらいまで、通路を歩く人や、街の灯りが鬱陶しくて眠れなく、僕は先頭車の発する警笛を聴きながら、延々とタバコを吸っていた。高崎を過ぎて、家々の灯りが少なくなるころ、寝台の上段に昇り、なぜか山崎豊子の「沈まぬ太陽 第一巻 アフリカ編」を読みつつ、気づいたら寝入っていた。日本の中央の山々を抜ける線路。時折「ゴウゴウ」というトンネルの風を切る音や、強い吹雪の揺れに何度か目が覚めた。B寝台は意外と寝心地が良かった。ベッドは狭くないし、電車の揺れと、規則的なコトンコトンという音が、睡魔を誘い、極めて気持ちよく寝た。
放送に目が覚めると富山の少し手前で、うとうとしながら考えごとをしていると、まだ薄暗い金沢の駅に着いた。

金沢の街は雪がすごかった。で旅行の詳細は省くが、基本的に僕はここに「食い」に来たのだと思う。とにかくよく食べた。そして旨かった。特に寿司。安いのにうまい。2日で2回カウンターの鮨屋に行った。特にこの時期の寒ブリは脂がのっていて、本当に旨い。ブリにはワサビも良いが、今回はワサビの代わりに辛味大根を薬味にした握りを食べた。数の少ない京野菜ね、辛味大根。あと甘エビは当然として、驚いたのが地場物のイカ。ねっとりと絡みつくような甘みと、醤油で食べるのもいいが、ネタの上にスダチを絞って塩をちょちょいとつけて食べる。これが実にすがすがしい味で良い。寿司屋のアラ汁も良かった。ほかにも金沢B級洋食にも何軒か足を延ばし、どれもこれも実に良かった。ホテルの朝飯も、独特の風味のある魚介出汁の利いた味噌汁が実にうまかった。
普段1日2食ほどしか食べない僕も、この日曜日は5食食べた。

ホテルに泊ったんで、温泉は微妙だが、一応露天風呂っぽいのがあって、景色は見えないが、雪がしんしんと降ってきて温度ギャップが良かった。

一応観光もした。大雪の兼六園を小一時間程うろうろしていたら、大学を辞めて8年前に僕らの前からひっそりと消えていった中学高校時代の友人Mと偶然に再会した。あまり変ってなかった。その時晴れてたのに突然雪が降ってきて、「お前って相変わらず雪男だな」などと、相変わらず訳の分らない絡み方をしてきた。10分ばかり話すと、「ワーキングプアをしている」と言ってた。で、驚くことにまだ亀戸に住んでいるらしい。彼は女子連れで旅行だった。今の電話番号を聞かれたので、一応教えたが、おそらくかかってくることはないだろう。僕らは8年の歳月を経て、時間という射程を大きく隔たったのだ。彼が亀戸にいて、僕がどこにいようと、それは関係ない。おそらく僕らはもう昔とは違う時間をそれぞれに生きているのだから。

金沢は小京都というが、本当にそんな感じだ。
茶屋町は祇園の様だし、繁華街の香林坊・片町も河原町四条〜三条あたりに良く似ている。
ただ城下町なので、城とかがあるのが良い。武家町も京都にないから良い。足軽資料館ってとこにいって、復元された足軽の社宅?に入った。現代では持家事情のよい北陸。百万石の加賀では昔から足軽クラスも長屋でなくて、庭付き一戸建てが普通だったという。入ってみると平屋の3LDKって大きさだった。明治以降は社宅や官舎のモデルになったらしい。恐るべし加賀百万石。

帰りは特急・上越新幹線のグリーン車を乗り継いで帰ってきた。雪で電車が遅れたが、なんとか越後湯沢の乗り換えに間に合った。「はくたか」のグリーン車は暖色の間接照明で、ウトウトするほど居心地が良かった。


build by HL-imgdiary Ver.1.25